(前回から続く)
随分と長い間、湖上にたたずんでいた。
伸縮する巨大な自然体とそこに住む人々が織り成す姿に見とれているうちに、いつの間にか陽も西に傾き出したようで、僕らを乗せたボート船は元の船着場に向かって進路を変えた。
途中、この湖に生息するワニや養殖の鯰のような魚も見せてもらった。

食用というよりはやはり皮革用だろうなぁ。両方いいか。
生物学苦手な僕もこういうのなら分かりやすくて大好き。

この魚はきっと地元の大衆魚じゃないだろうか。

そのうちまた、あの生活の場に戻ってきたゾ。

屋上にソーラーパネルを取り付けている家もある
ちょうど夕餉の時刻。

いつもの、毎日の、日常のひとコマに違いない。
アジアではどこでも、お母さん、女性が働き者だね。

女家族だけで囲んで、早めの夕食かな?

僕もこの年頃、暗くなって家に帰り、何度お尻をぶたれたっけ・・・
往路でのあまりの興奮から冷めたためか、
帰路では少しだけ冷静に観察できるような気がする。

1500年前のクメール人も変わらぬ姿だったんだろうか?

乱伐、乱獲を戒めるものだろう。自然と共生する人間の知恵

まもなく到着~ッ!
岸辺に上がっても、足元はまだユ~ラユラ。
頭の中もユ~ラユラ。
心の中もまだまだユ~ラユ~ラと酔いしれていた。
この豊かな湖水は、
トンレサップ川から国境をまたいでベトナムに通じる。
ユ~ラユラ
ベトナムでは九本の支流に別れて南シナ海に注いでいる。
九つの頭を持つ龍の名からクーロン川とも呼ばれているらしい。
ユ~ラユラ
この肥沃なメコンデルタ地帯はコメの生産で有名で、
2年間で7回収穫できるのは世界でもこの土地だけだそうだ。
いまやタイをしのいで、ベトナムがコメの輸出世界一に躍り出た。
メコンが肥えれば、食は安泰。
インドシナの民に幸あれ。
(シリーズ終わり)






































毎日使う道具