ロシアの味にノックアウト

   
今回の訪問で多くの予想を大きく裏切った物のひとつにロシア料理の味がある。

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私は食品関連のビジネスコーディネーターもしているため、現地受け入れの方に予め無理を言って、ひとり我侭と知りながら手配上、食事に関わる様々な要求をさせてもらった。

   

これまでの印象は、貧しい時代が長く続き、厳しい冬を乗り越える極東ロシアの料理は、質素で味気のない煮込み料理ばかりだろうと、正直まったく期待をしていなかった。

    

しかし、ウラジオストクの街は、その予想を大きく裏切ってくれたのである。

    

 

アメリカ出張での食事は3日目ともなると、食いしん坊の僕でも胃が受け付けなくなり、チャイナタウンか日本料理店に駆け込む始末だが、ロシアでならたぶん数週間は大丈夫だろうと思う。

     
ひと口でロシア料理といっても、伝統的なロシア宮廷料理もあれば、ウクライナやグルジアなどの民族料理も多彩で、中央アジアや黒海地方の珍しい料理もウラジオストクで堪能できる。

   

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グルジア料理店で出会ったフォカッチャのようなパン。美味!

    

アルメニア料理は、世界三大料理の一つといわれるトルコの強い影響を受けている、とてもバラエティーにとんだ品々が並ぶ。
    

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ツタで覆われた屋外の東屋の雰囲気は最高

   

羊肉の炭火焼やハーブを使った料理など、これまで味わったことのない美味をこれでもか、と堪能できた。

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様々なハーブを生でいただく
   

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羊のカバブは絶品

   

またウラジオストクは港町だけあって海産物も豊富で、ナーベレジュナヤ海岸通りと呼ばれるリゾート気分満点の海鮮レストランでは、生まれて初めてこんなに食べたことがないほどのタラバガニを頬張った。
   

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この皿を何回追加したことか・・・
   

ひとりで二ハイ(匹)分ぐらい食べただろうか? 年のせいで胃袋が小さくなったことをこんなに悔んだことは無い。
   

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みんな押し黙って食べる食べる
     

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目の前にみるみる殻が積み上げられる
      

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熊エビという聞き慣れないエビを初めて食べたが、味が濃くて、旨み成分の甘さが口いっぱいに広がり、しかも、何匹でもお腹に収まっていく摩訶不思議なエビである。
    

今まで食べた甲殻類で一番美味しかったんじゃないだろうか。

   

まだシャリシャリと冷たさが残る、下ごしらえの極めてお粗末な冷凍エビなのに、である。

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愛らしいユニークな顔をしている
     

日本で輸入すれば間違いなく大ヒットすること保証つきの旨さなのだが、地元でも、シーズンと収穫量が限られてしまうので輸出に回らないのだとか。

わざわざウラジオまで食べに行く価値があるかも…。
   
     

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もちろんピロシキ、ボルシチ、つぼ焼きスープも、コク深い味で最高だった。
    
やっぱり本場の物を賞味しないとコメントなど出来ないな、とつくづく感じた。

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かの有名なロシアン・ボルシチ
   

スープやシチュー料理が、こんなにまで奥深く、美味しい物だとは思わなかった。いや驚いた。
   

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スープに対する意識が180度変わった一皿。アルメニア料理店で

     

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一生忘れられない感動の壷入りスープ

   

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サーモンソテー。ロシア料理が脂っこくないことが分かる
   
    

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店内は大勢の客でごった返した
  

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ライ麦製の黒パンも予想以上に美味しかった
      
    

私が大好物のニシンのマリネも無理にお願いして注文し、感動しまくりであった。前菜(ザクースカ)で有名な一品で、キリッと冷えたウォッカにピッタリである。

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都心のスーパーでは、豊富な種類のウオッカを売っている

      

       

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アイスクリームが特別美味しいのにみんなビックリ。何故だろう?
    

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やっぱりヨーグルトもあった。カスピ海かな?

    
     
最後に、ロシア紅茶について一言。
     
   
僕は今まで、てっきりロシア人は紅茶の中にジャムを混ぜて飲むのかと思ったら、どうも本場では、ジャムや蜂蜜などを匙で舐めながら紅茶を飲むらしいのだ。

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またひとつ勉強になりました。

      

軍港の街の新婚カップル

    
港湾全体を視察するのに、ウラジオストク港と金角湾(ザラトイ・ログ)が一望できる展望台に行った。

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やはり港町。
    
天然の良港であると同時に、世界一の国土を持つロシアでも、数少ない太平洋につながる「南」の出口として、重要な拠点となっている。
   

ソ連邦の成立後も、海軍太平洋艦隊の基地として街全体が長い間「閉鎖都市」となっていたのだ。当時、一般のソ連市民でさえ、許可なくウラジオストクに行くことは出来なかったのである。
      

連邦解体の過程で、1989年にソ連市民に、1991年に外国人にも開放されるようになった街である。
     

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ちなみに、中・近世には、中国の元朝や清朝の勢力が及んだ時期もあり、中国人は今でもウラジオストクのことを「海参威(ハイサンウェイ)」と呼ぶことがある。(ウラジオトク総領事館のHPから)
      
海参とは中国語でナマコの意味で、ナマコが多く生息する断崖を指している。             

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博物館に所蔵されている昔の看板。「海参威」の文字が見える

            

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停泊する軍艦を目の当たりにすると、かつて冷戦時代の東側の巨頭である軍事大国の片鱗に触れるようで、少し緊張もするが、若い兵士たちの屈託の無い表情を見ると、
    
「同じ人間なんだなあ」と少しホッとする。
   

      

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そのうち、コーディネーターの方が、
「週末にもう一度ここに来ましょう。面白いものが沢山観れますよ。」と言う。

      

帰国前日の金曜の午後に行ってみたら、
いるいる!! ウエディングドレスに身を包んだ新郎新婦が何組も写真を撮っているではないか。
        

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この街では、結婚式を終えると港をバックに記念写真を撮るのがお約束のようで、いかにもウラジオストクらしい。
      

親族や友人が集まってワイワイやっているグループもいるし、司祭のような人がいて儀式のようなことをしているところもある。
        

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とにかく幸せそうで、あちこちでキスをしたりダンスに興じたり、ととても開放的だ。
      

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きっと昔と様変わりして、個人の幸福を公の場で披露することが自由になったのだろう。
      

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こちらは、ずっとアテられっ放しだったが、幸せのお裾分けを頂いてパッピーな気分に浸った。
       

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僕が乱入してもこのとおり  明るい明るい
      
       

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心はひとつ・・・

      

       

どのカップルも新婦の純白のウエディングドレスがまばゆいばかりに美しかったが、ロシアでは美しさや清潔・清浄の色といえば、赤なんだそうである。

      

モスクワに赤の広場という名所があるが、これは社会主義だからではなく、ロシア人が伝統的に好む象徴的な色なのだそうだ。

      

だから、民族衣装も、インテリア用品も赤を貴重としたものが多い。

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ロシアの民族衣装

     

なんだか中国と似ている。

またひとつ勉強になった。

         

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装甲車と機関銃とセクシー秘書

 
ウラジオストクでの訪問先のひとつに民営の海運会社があり、ここで貴重な体験をした。

 

立派なオフィスに調度類。
    

今年若干46歳の創業社長は
小さな海洋調査会社から身を起こし、
今では十数隻の中古船と倉庫も保有するに至っている。

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とても精悍な表情をしており、いかにも男っぽい。

それもそのはず、以前はキャプテン(船長)をしていて
世界の海を股にかけていたのだと言う。

   
 
起業から現在に至るまでまでの創業物語は、さながら立志伝のよう。
   

地元当局と密接な関係を持って事業を拡大させる他の業者を尻目に、絶対に人に頼らないという強い意志を持っている。
    

それだけに、癒着する同業者との激しい競合や妨害工作、法外の攻撃などに常にさらされるのを、自らの力だけを頼りに事業を守り続けている姿は、さすがに小説になるような男の世界がそこにあった。

   

引き込まれるような眼差し、聞き入ってしまう落ち着いた語り口。

男が惚れる男…。

   

   
そのうち秘書のようなスラっとした女性があの有名なロシア紅茶を運んできた。
    

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若くて美人というだけ(?)なら、時おり出くわすこともあろう。
しかし、その上
大胆にもウエストが丸出しで、胸も大きくはだけているなんて有り得ない事で、一瞬ギョッとした。
(掲載できないようなスナップが何枚か撮れて?しまった)
   

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せっかく感動あふれる会談の最中に、

なんでこんな時に煩悩にさいなまれなきゃならないのか!? 

と心の中で頭を掻きむしりながら、何度も葛藤する…。

     

そのうち会話も弾み、予定になかったのだが、
ぜひ自分が案内するから所有する埠頭の現場を見に行こう、と言う。
    

わざわざ社長が出てこなくても良いから、と遠慮したが、

    
社長:  「自分が行かないととても危険だから」
  

一同:  「んッ!?」
  

足元が危険だというのか、それとも…。

     

予想は当たってしまった。

   
    
私が乗せられた車は、どう見ても装甲車。

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外にコンバットと書かれている。
    

乗車しようとするのだが、ドアが重くてなかなか開けることが出来ない。

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聞けば、14kgもあるのだと言う。女性なら絶対に動かせない。

鉄板の厚さは75ミリ。当然防弾ガラスで、もちろん開閉なんて出来ない。

   

車の中は、総革張りのリムジンそのもの。

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軍事工場で作ったもので、もし海外で作ったら数億円はする代物で
ウラジオストクにはわずか2台しかないと言う。

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初めは子供のようにはしゃいで、自ら運転する社長にいろいろ質問などしたものだが、よく考えてみると、なんだかそら恐ろしくなってきた。

  
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鉄柵を張り巡らせてある敷地内に入り、荷役する現場に着いて
感動のコンバットから降りたのだが、そこで2度ビックリ。
   

後ろの車から機関銃を持った無表情の警備員が出て来て、ピッタリと我々を護衛するではないか!!
   

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ゾ、ゾオ~ッ。

   

そうだ、どこでも港の現場には怖い所があると聞いている。

しかも、ここはロシア…。

    

それでも、港湾荷役業務の話、中古車取り扱いの話など、現場で社長が熱っぽく語る話に引き込まれ、いつの間にか夢中で聞き入ってしまっていた。

   

新たに広大な敷地も買収し、壮大な事業構想なども伺い、予定を1時間以上オーバーしたが、本当にあっという間の収穫多い貴重な訪問となった。

   

帰る頃には、僕はあの機関銃を持っている警備員とも
アイコンタクトで仲良くなり、
彼のフト見せる笑顔にお友達感覚となった。

なんて優しい目をしているんだろう。 
  
  

でもイザと言う時は、体を張って凄まじいもんだろうな、なんて勝手に想像を膨らませてしまう。

   

ロシアに詳しい人に聞けば、このような身辺警護やオフィスにいたセクシーな秘書は、結構よくある事だそうだ。 

  

装甲車や機関銃の「硬」とセクシー秘書の「軟」。

  

僕はほんの少しばかり中国兵法の現代ビジネス向け解釈をライフワークにしているが、知ってかしらずか、この社長は、「硬軟ゆさ振りの計」を実践しているのだろうか。

   

僕が勝手に精神を揺さぶられただけ、とも言えなくもない。

   

兵法分析家(!?)として、チョッとばかし恥ずかしい。

    

     
事業競争の話を聞いても、登場する男女にしても、見方をすれば、ロシアは力ずくのマフィア経済が牛耳っているというような言い方もされるのかも知れないが、どうも言葉のイメージと現実は少し違うのかもしれない。

    

とにかく、このストレートさ、強烈さが何とも刺激的で心を揺さぶられた。

    

私にとって、ロシアに強い興味が湧いた瞬間だった。

   

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港湾を視察して

 
ウラジオストク港の調査にあたり、沿海州政府、港湾行政機関、管理企業、民間企業などを精力的に訪問し、情報収集を行なった。

   

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行政府の案内で、一般には入れない港湾施設の視察も実現した。

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とにかく目立つのは、日本から輸入されたおびただしい台数の中古車だ。
    

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ほかに建機や農機も多かった。

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日本の地方港にはウラジオ港からは木材や水産物、鋼材関連などが輸出されるが、日本からの輸入貨物は圧倒的に中古車と自動車部品だ。

    
   

市内では、やはり圧倒的大部分が日本の中古車が走り回っている。

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道路の車道は、日本と逆の右側通行だが、ハンドルはすべて日本と同じ右ハンドル、とお構い無しである。

   

トラックやバスは、塗装も替えずにそのまま走っている。

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コンテナヤードも管理はされているようだが、それ以外のスペースは、とにかく通関待ちの中古車で溢れているといった状況だ。
     

建築中の駐車場も、まだ工事中なのに、すでに出来上がったフロアから車を保管しているという荒業だ。本当に駐車スペースがないのかも知れないのが、信じられない。
    

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10階建て予定の駐車場ビルが頭上で工事中だというのに・・・

   

ちなみに昨年のウラジオストク商業港のコンテナ取扱量は12万TEUで増加傾向にある。

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ウラジオ港もここ数年中国向けの貨物が増加しており、どちらかというと今は中国の方を向いている感じだ。
    

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また、この現場でも、中国人・韓国人ビジネスマンの精力的な活動ぶりが目についた。商談や視察のミッションが相次いでいるらしい。

   

日本人も頑張ってもらいたい。
サハリンプロジェクト中断や漁船銃撃報道だけを観て、ロシア全体に先入観を持ちビジネスの現実から目をそらすことなかれ!

  

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日本から一番近いヨーロッパへ(その2)

 
(前回から続く)

 

機内食を食べ終わったかと思うと、もう降下を始めている。

   

そのうち延々と広がる海岸線とロシアの大地を見ながら無事着陸。
   

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新北九州空港の滑走路を飛び立って着地するまでの時間を正確に計測したら、なんと92分間であった!?

   

九州から東京へ行くのと同じ時間で、飛行機の計器が壊れて、方向を間違ってしまったら、もしかするとウラジオストクに着いてしまうのだ!!  

     

信じられないッ。

   

旧式のタラップを降りて、一台のバスにギュウギュウに押し込まれて発車するまで待つこと10分以上。

    

ところが、発車して10秒後に空港ビルに到着、と、バスを降ろされた。

    

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あのタラップから道路隔てたここまでわざわざ満員バスに乗るなんて!!

      
何のことはない、たった20メートルほどの車両用の車道を一本またぐのにわざわざバスに乗せたのだ。歩いても15秒ともかからない。

       

皆んな、エエ~ツとどよめいた。

     

パスポート検査の入国審査では、3つも4つも検査を越えなければならず、しかも要領が悪く、時間ばかりかかる。

      
列も乱れがちで、この気の遠くなる非能率・縦割り手続・ノンビリ作業に忍耐力も限界が来る。

    

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昔懐かし、あのイライラ・・・・

   

「これは30年前の中国、15年前行ったベトナムと同じじゃないか!」

  

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ひと気のない簡素な到着ターミナル
   

僕にとっては、懐かしい昔の社会主義体制を思い出させてくれる有難い経験だったが、これから一体何が起こるのか、と少々暗澹たる想いが頭をよぎりながら、すでに夕闇の迫った薄暗い空港を後にした。

     
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着陸した時は、まだ明るかったのに・・・

 

しかし、空港を一歩外に出ると、それから4日間の間、僕はウラジオストクの魅力にトコトン参ってしまうのだった…。

  

    

日本から一番近いヨーロッパへ行く(その1)

  
物流ビジネスの視察を目的に
ロシアのウラジオストクに出張した。

初めてのロシア訪問である。

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ロシアと言っても、世界一の面積を持ち、
いわゆる極東沿海地区のウラジオストクなら
実は、九州からでもわずか1時間50分で着いてしまう距離なのだ。

  

これなら東京へ行くのとほとんど変わらない。

  

もうひとつ、今年3月、新北九州空港が開港し、
8月と9月の時限つきでウラジオストク間の定期便が就航し
西日本のビジネスマンにとってはグッと身近な存在になったのである。

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JR小倉駅から新北九州空港までバスで約40分間、
海上に浮かぶ新空港がお目見えだ。

コンパクトで機能的な感じだ。

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ウラジオストク航空カウンターで手続きをする。

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乗客は少ないだろうと思っていたら、年配の団体観光客らしい人たちで機内はほぼ満席。

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機材はツポレフ154Mだそうな。昔の中国やベトナムで乗ったことがあり、少々不安。

  

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約30分遅れで離陸。急上昇してすぐに急旋回するという何ともいえないスリル。

エンジン音はうるさいが、上空に達すると結構安心して乗れた。

   

機内食にピロシキが付いていたのもロシアらしい。
   

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ウラジオストックの地名は、
ヴラジェイ(征服・支配) ・ヴォストーカム(東方)ということで
かつての皇帝が言った「東方を征服せよ!」に由来するという。
(総領事館HPより)

  

さてさて、これからどんな東方の姿が私たちを待っているのだろうか?

(続く)

    

ヘルシー料理の本命はどこ?

 
体に良い、体にやさしい料理と言えば、
日本料理の素晴らしさは、かなり世界中に浸透している。

   

ヘルシーで、油脂分が少なく、栄養バランスに富んだ日本食は、世界一の長寿国の大きな根拠となるものである。

 

最近は、BSEや鳥インフルエンザなどの流行を背景に、肉食から魚食への転換も世界中で起こっているようで、魚介類を素材にした日本料理がブームになっている要因のひとつにもなっているようだ。

  

アジア各地でも、ずっと日本食の健康志向については注目を集めており、単なる高級接待料理だけではなくなっている。

   
  

が、しかし、最近、そのヘルシー料理の地位が危ういかもしれないのだ。

 

シンガポールのある庶民向けのフードコートの一角にあるレストランで、下の写真のようなメニューを発見した。

   

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「大長今」とは、日本でもブレイクしたTVドラマ「宮廷女官 チャングムの誓い」の韓国原題で、「養生套餐」とは「ヘルシーセットメニュー」という感じだろうか。

  

この番組は東南アジア一帯でも相当ヒットしたようで、台湾では冬のソナタより視聴率が高かったという話もある。

  
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HPより引用

  

かつて、日本の連続ドラマ「おしん」が世界中でヒットしたのと同じような現象に近いのかも知れない。

  

それが単なる視聴率だけの問題ではなく、もしかしたら飲食の業界にも影響するかもしれないのだ。

  

「チャングム」では韓国の宮廷料理だけではなく、不老(アンチエイジング)や長寿、病気予防・治療などの食養生の知恵が満載で、長い歴史に育まれた韓国伝統の医食同源、薬食同源のイメージが視聴者にも伝わってくる。

  

もっとも、この店では、ナムルやビビンバ、コムタンスープ、人参茶など、すでに日本でもおなじみの定番料理をヘルシーメニューと謳っているだけの話なのだが、時としてイメージは消費者に大きな影響を与えることがある。 

   

裕福になったアジア大都市では、若返りや長寿にこだわる、いわゆる「健康オタク」が急増している。

   

日本で放映されたテレビの健康番組が現地語に即刻翻訳され、結構ブームになっているらしい。

  

健康酢、ウコン、五穀米、納豆いたるまで、日本食材のブームが各国に伝播している。

   

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シンガポールでは牛丼にもこのとおり長い列が

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東南アジアでも讃岐うどんブーム!?

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健康食品もこの人気

    

このように、単に商品を紹介するだけではなく、メディアを通じて食べ方や文化、健康知識、情報伝達などを戦略的に活用することも有効に違いない。

  

このままにしていると、「ヘルシー料理の代名詞は韓国料理」に取って代わられるかもしれない。

  

ここでも「攻め」の姿勢が求められる。

   

異国でも感じるインドの熱気

 
初めてシンガポールに行ったのが1983年だから
かれこれもう23年も前の話になる。

その頃すでに、クリーンシティーとして安全・清潔な街として
多くの観光客やビジネスマンたちを集めていた。

  

多民族のこの街は、
中国人、マレー人、インド人、アラブ人などが各々のコミュニティーを形成していて、何処を歩いても異国情緒を味わえる。

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この国では当然チャイナタウンが最も大きく、必ず立ち寄るところだが、もともと華人(中国系人)の国家だから、本来、
国全体がチャイナタウンのようなものなので、
私はここ数年、シンガポールに立ち寄る度に、隙間時間があれば
リトルインディアを訪ねるのが、ちょっとしたマイブームになっている。

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地下鉄リトルインディア駅
  

BRIC’sなどといって、確かにインド経済の活況が伝えらているが、
ここへ来るたびにいつも新しい発見や出会いがあるから、
やはり本国の元気のよさと無関係ではないのだろう。

  

とにかく、何処に目を向けても絵になる街なのだ。

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市場に行けば、いつも活気に溢れている。

  

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「袋入りの吊るし売り」とは、インド人の合理性ゆえか?

  

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バナナの葉も立派な商品

 
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通りに出れば、繊維製品を中心に雑貨や家具、絨毯なども売っている。

  

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雑誌の屋台に釘付け!?

     

商売上手という意味では中国人とは好敵手だし、日本人には足元にも及ばない分野だ。

   

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食べるパワーも中国人に負けてない

   

旨いモノでは最近いつも通っているのが、フィッシュヘッドカレーで有名な「MUTHU’s CURRY」。

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5年前、現地の人に案内されて初めて来たのだが、それ以来、病み付きになっている。

  

ひとりの店員嬢が僕のことを憶えておいてくれていたのには結構感激。

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インド人はホスピタリティーがあるからか、あるいは商売上手なのか?

   

通りや食事だけなく、街行く人たちがとにかく個性的で華やかだ。

   

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携帯電話とインドの人って、なんかイメージが新鮮だ

   
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コスメ、タトゥー、整形など美容関連のビジネスが盛んのようだ

    

いつか彼らインド人に「ニッポンを売る」時がやってくるのだろうか?

なんだか今から楽しみだ。

  

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壁画か塑像と同じ顔だちをした人を見つけてドキッとした

  

インドに行かなくてもインド人コミュニティーにどっぷり浸れるのも、シンガポールの魅力のひとつでもある。

    

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緊急事態に翻弄される対外貿易

  

所属する貿易団体から、緊急のニュースレターが届いた。

  

経済産業省貿易経済協力局からの通知で、
11日、政府が「北朝鮮による核実験に係るわが国の当面の対応について」を発表し、その中に北朝鮮からの全ての品目の輸入を禁止するという措置が含まれている。

この措置は、今日13日に外為法第10条に基づき閣議決定され、明日14日から施行される予定だ。

詳細については、同省のホームページに掲載されることになっている。

  

措置の主な内容として、

○北朝鮮からの全ての貨物について、経産大臣の輸入承認義務が課せられることになり、輸入が禁止される。

○北朝鮮から第三国へ輸出される仲介貿易取引や承認を受けずに行う輸入貨物代金の支払いも禁止される。

また、施行日以前に交付された輸入承認の取扱いについても別途規定が盛り込まれる。

今回の北朝鮮による核実験は、唯一の被爆国であるわが国としては断じて容認されるべきものではない。それはわが国に近かろうが遠かろうが関係はない。人類存亡の問題でもあるからだ。

  

核問題に対してわが国、我が国民が敏感に反応するのは当然のことである。

  

民間貿易取引は、原則的には平和と安全保障が前提として行われる経済行為である以上、これが脅かされることがあれば、政治上の理由で制約が加えられることは覚悟をしておかなければならない。

  

国際貿易では市場原理だけでなく、政治問題や様々な天災・人災が原因で予測もつかない事態に急変することが時々起こる。

最近でも、9.11テロやSARSの流行で身動きすら取れない経験をした記憶はまだ新しい。

  

私も業務上関係している農水産、食品、繊維、建材の業界では北朝鮮と何らかのつながりがあるはずで、企業によっては取引中断や制限、逆に他国へのシフトや調達奔走など、逆風や特需に追われているはずだ。

前世紀までは中国をはじめ、主に社会主義国とのビジネスは常に政治問題に翻弄され、私も何度か修羅場を経験してきた。

  

新内閣発足直後、様々な波紋を呼んでいる今回の核実験問題だが、平和を前提とする貿易立国に住む国民のひとりとして、この事態に対して毅然と立ち向かうことが求められている。

  

同時に、したたかな国際派ビジネスマンなら、当然、世論やマス報道だけに目を奪われるのだけでなく、次ぎの展開、またその次ぎの展開を見据えた変化を先取りするイメージを持ち、アクションを起こしておかねばならない事は言うまでもない。

    

整備を進める博多港

 
博多湾のアイランドシティ地区で9日、国際コンテナターミナル整備事業の着工式が行なわれた。

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国交省、福岡市など行政をはじめ、工事関係者、各界来賓や福岡地区選出の国会議員、多くの報道陣が式典に参加した。

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神官による安全祈願祭礼の後、式典が行なわれ、国土交通省九州地方整備局長および福岡市長が挨拶に立った。

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国交省九州地方整備局 小原局長
 

最後に来賓によるスイッチ起動が行なわれ、海上のポッパーが作動して工事が始まった。

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最近、北部九州への自動車関連産業の集積や躍進する東アジア各国との活発な輸出入を背景に、博多港で取り扱われるコンテナ貨物は急増している。

この10年間で全国平均で約1.5倍の伸びに対して、博多港は2.4倍の勢いである。

コンテナ船も大型化しており、その対応として岸壁水深15mのコンテナターミナルが計画されている。

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この地点にターミナルが整備される

   

また昨年、予想外の地震を体験した博多港は、今回耐震仕様となっている。

平成20年初めの供用を目指してこの日工事が始まったが、高規格のコンテナターミナルが整備されることによって、国際中枢港湾としての更なる貢献が期待されている。

博多港は、主に工業製品や素材などを輸出し、肥飼料、食品、民生品などを輸入しており、産業の動脈として重要な役割を担っている。

 

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既存の14mバースでは効率よい荷役が行なわれていた

  

物流の利便性が向上することにより、新たなビジネスが発生する。

アジアとの近接性を生かすためにも、今後も地域の物流機能が高まることは、自動車・IT半導体関連から農産物・食品に至るまで幅広い産業振興の可能性を押し広げるもっとも有効な「架け橋」のひとつであると実感している。

  

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さらに一歩動き出したアイランドシティー事業だが、真に地域社会に貢献し、少しでも効率的で将来ビジョンに即した現実プロジェクトとなるよう、今後も多くの人たちの知恵と努力を結集していかなければならない。

  

私は仕事を通じて様々な産業の国際化支援に携わっているが、ビジネスマンは海運および港湾の機能や利便性について、もっともっと認識を深めておくと大きな武器になると考えている。

  

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