新たな異国情緒

新年早々記事のアップが滞ってしまった。
申し訳ありません。
   

実は松の内明けからアジアを駆け廻っていたのだ。

年明けから海外に向けてアクションとは俺もやるじゃねぇかと思っていたら、すでにあちこちの都市で「ニッポンを売る」行動が展開されていた。
   
スタートダッシュを切っている人たちが沢山いるということだ。
    
   
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九州・沖縄・山口9県が連携して上海でプロモーション活動を―
新たな方法論を模索する・・・

  
クリスマスや正月を挟んで輸送や通関などで大変だったと思うのだが、多くの日本の皆さんが一所懸命チャレンジしているんだ。
   

去年は60年に一度の「金猪年」ということで大いに金儲けの舞台となった上海も、そのままの勢いで年を越したらしく、景気の良い強気の話題ばかりで、日本では近年感じたことのないようななんとも「変な異国情緒」を味わうことになった。

       

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夜通しのインフラ工事も当たり前  

    
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相変わらずバブリーなコピーが目に付く上海の中心街

    
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一挙奪金は中国に在り」  ポジティブな言葉が並ぶ
   
今年はいよいよ北京オリンピックを迎える

       

高齢化も日本にすぐに追いつく!?

        
上海市人民政府(市役所)の福祉政策主管部門を訪ねた。
       

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珍しく上海で晴天に出会った

            

今後の日中間の福祉分野での協力関係について情報交換、意見交換を行なった。

           

政府担当者の話によると、05年の上海市の60歳以上の高齢者の割合は約20%弱だという。

       
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                            早朝の公園にて

            

日本の統計は65歳以上だから単純比較できないが、上海の高齢者比率は決して小さくない

        

今後、2020年までに35%くらいまで増加していくと予測されている。

    
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上海ではもう少子高齢化は始まっているのだ。

         

もっとも、上海では長期にわたる好景気で、若い人を中心とする流入人口が小さくないし、中心市街地だけを見れば活気ある若者の街という印象を持つのだが、実際の戸籍で政策を運営する政府にとっては、次第に頭の痛い問題になってくるだろう。

    
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紙には「怒るな、機嫌よく」と書いてある

            

現に、今の第11次五カ年計画では、経済過熱、環境汚染が克服すべき問題に据えられているが、次の五カ年計画では、間違いなく人口バランス、高齢化問題も取り上げられるはずだ。

     

    
それでも数年前、一部緩和された一人っ子政策も、最近維持強化の方向へ向かっているといわれるし、経済的理由、生活の豊かさを求めて、日本のように晩婚化、非婚化、望んだ少子化やノーキッズなどの状況が上海でもすすんでいるから、5年後10年後はやはり懸念されるテーマである。

       
    
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老人と子供
     
     

近い将来、中国で少子化が顕著になる時は、どんな事が起こるのだろうか?

    

上海市政府も高齢者福祉、障害者福祉、保険制度ほか少子高齢化に向けた対応について、今から対応を進めている。

      

情報交換・政策交流の面でも“少子高齢化先進国 ― 日本”への期待は大きい。

   
ビジネスチャンスかも・・・。

     
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また、「ニッポンを売る!」視点で観ると、対象国・対象地域の社会問題についても情報を収集しておくことは重要だ。

    

すでに台湾をはじめ東南アジアなど主要地域・都市の社会事情についても様々な特徴が見えてきている。

      
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上海の路上にて

      

例えば、   

今、日本食品を支持している年代や階層はどうなっているのか?
             
また10年後はどのように変化していくのだろうか?

      
など、思考を縦・横・時系列に広げていく事が求められる。

         

日本商品輸出の長期戦略を練る上でも、単なる実践マーケティング活動だけでなく、いろいろな「切り口」で捉えていく事が大切ではなかろうか。

    
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新旧の建物のコントラスト

     

    
まさか、将来中国は、石油・食糧のように世界中から移民、労働者の大量輸入を始める時代がやってくるなんて考えるのは早計だろうな。
      

しかし、エンジニアや優秀な経営者など高度人材は、もうドンドン世界中から引き寄せている

     
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上海カニ料理の名店 -王宝和酒家

          
                   

好き嫌いを越えて、海外事情に対して冷静に見ておくことが重要だ。

    
      

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七夕の習慣

      
私の自宅には、まさに猫の額ほどの小さな竹やぶがある。
   

昔ここ一帯は広大な竹林だったのだが、すっかり住宅地に変わってしまい、いつの間にか我が家の一角だけになってしまった。

   

毎年七夕の数日前に、団地サイズに竹の枝を切って、欲しい方に持ち帰っていって頂いている。

       
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近所には子供のいる家庭も多く、今年もこの日を待っている人も増えたのだろうか、20本ほど立て掛けておくと1時間足らずで無くなってしまう。

     
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来年以降も当分止められないだろうなあ。

     

    
七夕と言えば、中国の日系量販店で七夕のディスプレイを発見した。
    

この会社の総経理の方のお話では、
七夕と言えば中国の伝説なので、ごく自然に装飾を施したのだが、中国の人たちは意外に七夕のことを知らず、また祝う習慣もないことを知ってビックリしたのだと言う。

    
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中国北京にて  七夕祭の縁起が説明されている

   

日本では節句や季節のイベントを販売促進に積極的に活用することは普通のことだが、海外では必ずしもそのような工夫を凝らすことは多くないようだ。
   

ここに日本のノウハウがある
   

中国で言えば、もちろん中秋節や清明節は大々的に祝うのだが、最近では母の日やクリスマス、バレンタインなども生活の中に浸透し始めている。西洋の習慣も取り入れられるようだ。

   

日本の商品を海外で販売する時も、ただ売り込むだけではなく、日本の文化、習慣、食べ方・使い方などと共に提案することも重要である。

   

もちろんその国の消費者の生活に溶け込むような演出が必要だ。
   

今後、中国での七夕は、願い事をするお祭りになるのか、それとも男女の逢瀬の日となるのか?これから楽しみだ。

    
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日本の神社で見かけた彦星と織姫の人形  

    

まさか中国でも日本の浴衣が売れるようになるのだろうか・・・

    

氷を融かす旅

    
中国の温家宝首相が来日した。

12日の国会での演説でも

「我希望我的這次訪問能成為一次“融氷之旅”」

(今回の訪日が、氷をとかす旅になることを願っています)

と発言した。

       

漢字の国らしい表現で、私たち日本人にも非常に分かりやすいフレーズだ。

      

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上下の写真は、2004年に橋本訪中団に団員として参加し、北京・人民大会堂で接見したとき撮影したものである。

    
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とても親しみやすく、飾らない理知的な印象だった。

      
    
温首相が今回の訪日前に北京でNHK記者のインタビューに答えて(新華網記事による)

「もし、昨年の安倍首相の訪中が氷を割る旅(破氷之旅)だとすれば、4月の私の訪日はその氷をとかす旅となることを願っている」
    

という発言に続いている。

  

氷と言えば、この5年間ほどの政治セクターの冷めた関係のことを指すのは周知の事実。
    

日本国民の対中感情も大きく変わった。

      
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北京の街角で

      

しかし、今回の両国首相の相互訪問で、日中関係も新たな展開に移ひとつの契機になることは間違いない。

     

そのひとつの成果として、正式に日本米の中国向け輸出が今夏にも復活することになった。

  

もっとも、戦略的互恵関係と言うくらいだから、当然、わが国も何らかの門戸を開けるはず。

     

冷めても問題だが、熱くなるとまた摩擦も起こすはずだから、気が休まることはない。

   

でもこれは隣国としてはむしろ当たり前のこと。

  

氷が融けるといろいろな事も起こってくるのもまた道理。

    

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日中間の氷が融けるのを待っているビジネスマンも多い

    

チャンスの側面にも目を注ぎたい。

     

私が中国にかかわった30年の間にも日中関係は何度も大きく揺れた

  

中国の格言にもあるが、「人間万事、塞翁が馬」。

   

「人間」とは正しくは「じんかん」と読み、中国語では世の中、世間と言う意味だ。
   
にんげんという意味はない。
    
   
ちなみに中国では「塞翁失馬」と使う。

    
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現代の名馬? 上海・南京路にて

     

とかくこの世の禍福は、万事、あざなえる縄のごとし」という感じだろうか。

         
いちいち必要以上に一喜一憂することの無意味さを私は体感している。

        
    
Dsc_9986 上海の街角にて

    

この読者の皆さんは、中国に対して好き・嫌い、友好・不信の想いもあると思うが、私は一応、この国を含めたアジアを舞台にビジネス支援をする仕事人として、中国の事はもちろん嫌いではないが、好きだ、骨まで愛してるという感情なども特段ない

   
淡々とした想いで臨んでいる。 

    

中国ビジネスにかかわって2年目の24歳の時にこれを自覚した。

    

    
物事は常に変性流転し、相対的である。無為自然で臨め」とは、
20年前、私の中国人の老師匠にコンコンと諭された処世訓だ。

    
     
Dsc02479 江蘇省で

     

彼は戦前戦後、そして文革、改革開放をたくましく生き抜いていったネアカな鉄人である。

      
中国も中国人も奥が深い。
     

いつまでも果てることなく興味が湧く。

       

正月の大フィーバー(その1)

         

中華圏では、新暦の1月1日ではなく
伝統的に旧暦正月を祝う習慣がある。

   

今年は2月18日が旧暦の元旦に当たる。

         

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上海の目抜き通りで

     

出身地を遠くはなれ都会に仕事に出たり、
移民や仕事・留学のために世界中に散っている家族たちも
この季節は生まれ故郷に集合するのだ。

     

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香港の花屋で

        

旧正月(春節とも呼ぶ)の一週間前となると、中国・香港・台湾などどの都市も歳末の買い出しで街中ごった返していた。

   

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台北の市場で

      

感覚としては、普段の週末の混雑のそのまた2倍という感じだろうか。

     

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台北の店先で

   

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めでたい言葉を掲げる  台北

      

一気に街のいたることころに正月の飾りつけが施され、
中華圏ではおめでたい色である朱赤色の装飾でイッパイになる。
      

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ホテルでもこのとおり  台北で

    

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香港でも

   

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下着ショップもこの時だけは赤一色・・・  上海で

   

商店ではギフト用の商品が高く積み上げられ、
増員された店員やアルバイトが声を枯らして売り込んでいる。

    

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台湾の正月用品(年貨)市場で

   
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香港の百貨店でも売り場が一変する

      

豪華に見えないギフトは売れないから
パッケージの色も派手になる

   

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日本とは明らかに色使いが違う   台湾にて
          

        
もちろん中身も重要だから、日本製の食品や飲料、酒類、健康食品も健闘しているようだ。

    

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台湾中部の高級店にて

     

この時期に大いに高額商品が売れるのだ。

   

また、飾り物や食べ物などの正月用品を中国では「年貨」と呼び、庶民はこの時とばかりに抱えきれないほど買い込む。

   

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台湾ではあちこちで「年貨大街」が設けられる

     

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正月飾りの屋台が沢山でる  台北

   

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おつまみ、キャンデー、ナッツ類も食品の年貨

  

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鮮やかな色が眩しい台湾の正月飾り

  

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カゴ一杯に買い込む  台北

  

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ポチ袋だって年貨   上海で

    

待ちに待った年一度のイベントだけに家族みな賑やかで楽しげでもあるが、日本と同様、慌しくて大変だ。

  

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コンビニでも  上海

   

師走”に類するような言葉はないのだろうか?

    

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香港の花屋で

     

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上海のホテルの装飾

     

    

車販売でも日本を抜いた中国

   
新年早々、あるニュースに目が留まった人もあるだろう。

    

昨年の中国での自動車販売数が日本を上回ったという記事である。

   

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上海にて

    

中国汽車(自動車)工業協会の発表によると、
2006年の中国製自動車販売台数が、前年比25.1%増の721万6千台だったと発表した。

    

輸出を差し引き、輸入車を加えた正味の国内販売台数は約715万台で、日本の約574万台を抜き去り、堂々の世界第2位の市場となった訳だ。

   

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今年は800万台を越える見通しとされる。

    

ちなみに、米国は1,655万台と圧倒的な自動車大国だが、中国が1000万台の大台に乗るのは、上海万博が開催される2010年には実現しそうだ。

    

参考までに、中国の昨年の生産台数は、前年比27.3%増の728万台で、ドイツを抜いて、アメリカ、日本に次ぐ世界第3位になったとみられている。

    

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空港を結ぶ高速道路

     

     
今回も、上海の浦東国際空港から市街につながる数十キロの高速道路沿いにそびえる大型の広告は世界各国の自動車のものばかり

     
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日本車

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ドイツ車

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アメリカ車

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韓国車

    

少し前までは、工業開発区や不動産の広告が多かったはずだが・・・。

        

街を歩くと自動車の洪水だ。
   

     
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観ているだけなら壮観な眺めなのだが、
実際にビジネスで移動するとなると、街中渋滞だらけでまったく時間が読めなくなってしまった。

  

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歩いた方が早い??

    

中心街では、移動手段としての自動車はもう期待できなくなりつつある。
   

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昼間は慢性的な渋滞の上海  

    

90年代のタイのバンコクを思い出させる。

  

また、夕方にもなるとタクシーも拾えない。
   

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タクシーの台数は結構ありそうなのだが、市民が移動の足として気軽に使うようになり、繁華街などでは奪い合いなのだ。
     
バブル時代の新宿や渋谷がそうだった。

    

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また、以前の中国は、一定の訓練を受けた職業運転手ばかりだったが、今は普通の市民が運転するようになったから、交差点や車線変更などで危なっかしいこと極まりない。
   

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もちろん排気ガスのことを考えると大気汚染や温暖化のことが心配だが、日本人や欧米人ならいいが、中国やインド、ロシアの市民が自家用車の便利さは享受してはいけないという理屈はないはず。

   

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なんとか技術革新で環境対策を急ぐべきだろう。

  

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自動車や住宅は、経済牽引の役割を果たすものであり、その国の経済力を如実に反映している。

          

    
中国にもいよいよマイカーブームがやってきたようだ

   

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上海の高級ショッピングモールでは、新車のプロモーション活動も。

    
ライブ演奏も花を添える・・・

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市民のライフスタイルも大きく変化していくことだろう。

    

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中国の車社会はどこへ向かうのだろうか?

              

一転、寒波襲来の上海で

    
暖冬傾向といわれた上海でも、突然の寒波に襲われ
街を歩く人たちもご覧の通りの重装備となってしまった。

      

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私の記憶では、以前は上海でも気温が零下に下がったり、雪が降ったりしていたはず。

   

黄河以北の北方はボイラー暖房が普及しているし、
国から配給される練炭などで家庭でも暖かいが、
上海はこの配給がないので、10年ほど前までは一般家庭には暖房機が無く、真冬の季節は家の中でも分厚い綿入れやオーバーを着込んで、背を丸く縮めながらテレビを見ていたのを何度も目撃した。

    

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朝の路上で

   

「上海はハルビン(中国最北の省都)より寒いよ」などと笑い話になっているほどだった。

   

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繁華街のショーウインドー

   

そう言えば、最近はあまり寒いと感じた事がなかったのは、てっきりエアコンや暖房が普及したためだと思っていたら、やはり暖冬が続いているらしい。

    

暖冬と言えば、最近、どうしても環境変化、異常気象との因果関係を考えてしまう。

   

今回、上海市人民政府の環境政策主管部門とプロジェクトに関する協議も行ったが、責任者の話によると、上海市の経済運営は今年は大きな転換点という位置づけになっている。   

     

去年から始まった第11次5カ年計画では、それまで14年連続二ケタ成長を続けた上海の国内生産額を、今年は9%台に押さえ込むと宣言しているのだ。

   

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経済発展優先から調和社会への転換は、果たして可能なのか?

    

大気、水質、ゴミ廃棄物、緑化、食品衛生など多方面にわたる具体的な施策を紹介してもらった。

  

これらの技術・ビジネス分野でも、今後は日中の「相互依存」「協力関係」が求められている。

   

成長路線からバランスの取れたエコ社会(中国語で生態社会)への転換が実現できるかどうか、いま正念場を迎えている。

   

それにしても、今回は寒い。
      
しばらく外を歩くと手がかじかんでくる。

  

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30年前の冬の上海を体験している者としては、ある意味で懐かしく感じた。

    

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早朝の公園で

    

   

一日の仕事の終わりに、上海風味の暖かいスープが冷えた体を温めてくれる。
    

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日中の日差しで、一斉に洗濯物の花が咲く・・・
  

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米どころで輸出解禁協議のニュース

    
新潟を訪れた。

       
積雪どころか雨が降り、拍子抜けするくらい寒さが気にならなかった。

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雪かきの道具もまだ出番は無いようだ…

      

     
新潟でも今年は暖冬傾向らしい。

     

新潟市が主催する新潟貿易塾という勉強会に参加させていただいた。
     

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熱心な参加者が集まり、満員の会場は終始熱気に包まれた。

         

     
新潟市は、7月には新たに政令指定都市としてスタートを切る。
      

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先の広域合併もあり、日本一の農業生産高を誇る政令市ということになり、「田園調和都市」というキャッチフレーズがついているそうだ。
   

    
なんて新鮮でお洒落なコンセプトだろう!

       

   

新・新潟市の食料自給率はなんと67%

   

全国14の政令市の中で、新潟を除くトップは仙台市の7%なんだそうだ。

0%の都市だってあるのだ。

香港やシンガポールと同じだ。
  

いかに大都市が外部に食料を依存しているかがわかる。

     

これまでの政令都市といえば、
ミニ東京よろしく、地下鉄や商業流通・物流など近代施設の整備を目指すことが多いようだが、自然景観や農業園芸との調和を謳うというのはこれから時代を先取りしていると思う。

     

また、国際交流の方面では、ロシア(旧ソ連)極東地域や中国東北部との交流にも早くから熱心で、昨年初めて訪ねたウラジオストクでも新潟の知名度は抜群だった。

     

市の幹部や職員の方の中にもロシアのエキスパートが何人もおられ、その経験・認識の深さには驚いた。

      

将来、北朝鮮との関係が改善された暁には、日本海をめぐる両岸交流の一大拠点となるのは間違いないことだろう。

   

        

また、新潟にはコシヒカリに代表される米や日本酒、豊富な水産物、調味料や菓子など日本を代表する食品が多いことでも有名だ。

    

ここ数年、上海や台湾、ロシアなどでも新潟産の農産物や食品を見かけることが多くなった。活発な輸出促進活動が展開中なのだそうだ。

日本語はもとより、英語、中国語のほかロシア語の農産物カタログを見せてもらった時は驚いた。

    

台北でも各地の日本米のテストマーケティングが行なわれているが、現地の複数の取り扱い業者は、新潟越光(コシヒカリ)の生産者、支援組織の働きかけが最も熱心だと口をそろえて言う。

     
現に、台湾では新潟の米が高級ブランドとして浸透し始めているそうだ。
      

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日本トップブランドの地位を固めつつある新潟米(台北にて)

       

ほかにも台湾では、秋田県、佐賀県、千葉県産の高級米も奮闘していた。

     

    
折りしも、17日の報道では、先のセブ島での日中首脳会談で日本米の対中国輸出解禁へ動き始め、松岡農相が急きょ北京入りしたと伝えられた。

   

米は価格等の競争力が加われば、わが国の戦略輸出商品となりえるアイテムだけに大きな関心がもたれている。

    

実務の現実はそう簡単ではないだろうと予測されるが、熱心な挑戦者たちの行動があれば、大きな扉を開ける事も夢ではなくなるはずだ。

    

もちろん外交交渉ごとである以上、ギブ&テイク

       

米どころ新潟の皆さんは、これをどうとらえるのだろうか?

       

      
また、新潟市は数年前から、中国など海外企業の誘致にも熱心で、すでに数社の誘致に成功している。

     

今回出会った皆さんがそうだったが、
とてもホスピタリティーに富む新潟の人たちだから、海外のビジネスマンにしても観光客も、今後さらにこの地を訪れる人は増えるだろう。

      

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美しい旧新潟税関庁舎(史跡)

    

製造業の海外進出において、
ポスト中国の動は、ベトナム―インドの軸と並び、
中国東北部―極東ロシアの軸が見えてきた今、私は
日本海側に位置する沿海拠点都市の可能性に注目している。

      

その意味でも新潟のもつポテンシャルはとても高いのではないだろうか。

     

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新潟国際ビジネスメッセ

16日、新潟国際ビジネスメッセが二日間にわたり開幕し、
午後のビジネスシンポジウムにパネラーとして参加させていただいた。

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地場企業と共に、中国やロシア、モンゴル、韓国など海外からの商談ミッションも参加し、会場ブースでビジネスマッチングに出展した。
  

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シンポジウムのテーマは、「中国東北三省とのビジネスマッチングを求めて -その問題点と解決策を探る」と題し、中国側から三省のビジネス・キーパーソンが熱のこもった講演を行なった。

   

新潟と友好関係の深い黒竜江省からは省商務庁の王副局長、自動車工業など発展著しい吉林省からは人民政府の王副秘書長、省全体で外資誘致を全面展開する遼寧省からは対外貿易経済合作庁の宋副処長が登壇。
     

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各省とも豊富な資源と国家的な東北振興政策を背景に、自信たっぷりにプレゼンテーションを行なった。かつての国有企業の重荷を背負うイメージを払拭するに相応しいなかなかスマートな紹介振りであった。
      

中国東北部、朝鮮半島、極東ロシアに近い新潟は、戦略的にこの「北東アジアとの経済交流」に積極的に取り組んでいる。
     

企業誘致や観光誘致、農産物輸出などにも大変熱心で、私も大いに勉強させてもらった。

  

シンポジウムの進行と総括をされたのが吉田進 (財)環日本海経済研究所理事長で、今回のビジネスメッセの実行委員長である。

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吉田理事長は私の前職の貿易団体の大先輩で、日中貿易業界および中国ビジネスの実証研究では大御所的な存在だ。

最近の中国、朝鮮、ロシアの情勢分析は大変貴重で示唆に富み、今後の地方都市と近隣諸国との経済交流を考える上で大変参考になった。
     

財団法人環日本海経済研究所(通称:ERINA)は新潟を拠点とする実績あるシンクタンクで、中国、北朝鮮、ロシアに精通する若きエキスパートがそれぞれいて、活発な調査研究活動をしている。
   

私も今回のウラジオストク訪問を前に、情報収集の為にわざわざ新潟までERINAを訪ねたほどのとても頼りになる存在だ。

  

北朝鮮の今後の展開次第では、新潟を中心とする日本海側の経済交流が劇的に活発化すると私は観ており、来年、政令指定都市となるこの街を拠点に、元気な日本の地方がまたひとつ飛躍する事を心待ちにしている。
    

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新潟空港で
     

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紅葉の街路樹がロマンチックな新潟の通り

      
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それにしても、どうして新潟で買う柿の種は、こんなに美味しいんだろうか?

      

中国の規制強化を考える

ここ数日、中国内で日本製の化粧品や食品に有害物質が検出されたということで当局の検査が強化されているという。

 実際に通関に時間がかかったり影響も出始めているようだ。

  

 日本国内の報道では、この原因は今年5月の日本の使用農薬のポジティブリスト制への移行に伴う規制強化に対して、中国側がこの措置は形を換えた非関税障壁であるとして報復措置に出たもの、との見解がもっぱらである。

 確かに、中国当局が規制を強化する背景には必ず何らかの意図が働いていると考えられるのも無理は無いが、我々は冷静さを失っては却って問題を複雑化させる

  

 農産物や食品貿易における日本の規制強化やネガティブ報道は、実は私が中国ビジネスに関わってからも数多く経験している。1980年代にも輸入が急増した中国茶の中にダニの死骸が異常に含まれているという報道やコメ不足のときにタイ産米にも同じように報道され、交易に大きな影響を与えた。

 

 最も大きかったのが2002年の中国産ほうれん草に残留農薬が検出されたとの報道をきっかけに、日本中の世論が「中国産は汚染だらけ」の大合唱となり、検査が大幅に強化された結果、中国からの輸入が大幅に落ち込み、現在もその余波が続いている。

 確かに、急成長する中国において食品に対する管理がずさんとなり、国内外で問題が噴出していることは事実であるが、中国当局がまったく放置しているわけではなく、また、日本向け輸出の大きな担い手である日系企業もかなりの負担をしながら、ここ数年改善に乗り出している。

 ある意味では、残留農薬問題をきっかけに、中国における対日向けの食材では、近代的食品管理や有機・減農薬農業などが急速に普及していると言う皮肉な結果すらあるくらいである。

 

 しばらく消費者はそっぽを向くだろうなどと安心するようでは先が思いやられる。

 

この種の問題は、一部のネガティブなとらえられ方をして、正常なビジネスに大きなコストや負担、制限が加えられてしまうことである。

 

 これは国際交易の局面では、長期的に観れば決してプラスに働かない。

 

 数日前も、テレビの人気女性キャスターが、何の脈絡も無いところで「農薬汚染がひどい中国産の農産物云々・・・」など平然と形容詞をつけていた。

 

 また、中国の農業事情を取材するに当たって、衛生状態の悪い栽培現場を撮りたいので探して欲しいなど、初めから結論ありきの偏向ともいえる要求をされることも多い。

 

 世論が求め、大衆が歓迎する方向に報道が移ろって行くのは理解できないわけではない。しかし、あまりに極端に走ると却って国益を失うことになることを知るべきである。

  
これは日中双方に言えること。

  

冷静に対応しないと現実離れした問題に発展しかねない。

 もうひとつ、私のこれまでの経験から、ネガティブキャンペーンをしてみても最終的に勝利することは無い。短期的には得をしても、大きな潮流の中で根本解決することは無いからである。

攻めの姿勢で、堂々と渡り合うほうが絶対に強くなれる。

  

20年前、あれだけウーロン茶ブーム、紅茶ブームにさらされ、危機的状況とまで言われた日本茶の業界も、今はどうだろう。国内ばかりでなく、東南アジアやアメリカでも人気を呼び始めている。

  

今回の化粧品・食品の規制強化を動きを注意深く見守っていかねばならない。